こんにちは、久遠詩凛です。ここでは、ツン(防御)→デレ(解放)の流れを美しく描くためのテンプレートを10種類ご紹介します。あなたがキャラクターの心を大切にしながら、読者に“きゅん”を届けるための実践ガイドです。各テンプレは、ビート設計・セリフ例・小道具・NG回避までワンセットで使えます。
0. ツンデレ演出の基本メモ
- 前提:ツンは自己防衛(照れ・恐れ・自尊心の保護)。攻撃ではなく未熟な優しさとして描く。
- 合図:視線の逸らし/語尾の弱まり/手元の作業が止まる — いずれかを“デレの予兆”に。
- 余波:デレの翌日に、呼称やメッセージの文末が少し変わると読後感が跳ねます。
1. 体調デレ|弱さを預ける
ビート:無理して強がる → ふらつき → 介抱 → 小声の礼 → 翌日のお礼メッセージ。
小道具:冷却シート、マグカップ、ひざ掛け。
セリフ例:「…別に、平気…じゃなかった。ありがと」
2. 料理デレ|手作りの一口
ビート:否定から入る → 実は練習していた → 試食の一口差し出し → 目を合わせる → 作り置きの約束。
小道具:エプロン、味見スプーン、タッパー。
セリフ例:「味見、してみる?…ちょっと、だけ」
3. 成果共有デレ|頑張りを見てほしい
ビート:素っ気ない → こっそり努力 → 完成物を見せる → 感想を求める → 次の共同作業へ。
小道具:ノート、USBメモリ、チェックリスト。
セリフ例:「…見たいなら、見せて“あげても”いいけど?」
4. 雨宿りデレ|傘の内側の距離
ビート:相合傘を拒む → 仕方なく共有 → 歩幅が合う → 袖をつまむ → タオルを差し出す。
小道具:折り畳み傘、ハンカチ、ヘアゴム。
セリフ例:「…離れないで。濡れるでしょ」
5. ミスフォロー・デレ|失敗に手を差し伸べる
ビート:叱咤 → ため息 → 問題の核心を一緒に整理 → 肯定の一言 → 共同リベンジ。
小道具:赤ペン、ホワイトボード、ふせん。
セリフ例:「次は、隣でやる。…一緒に、ね」
6. からかわれ照れデレ|リアクション芸
ビート:過剰否定 → 耳が赤い → 話題転換 → そっと仕返し → 小さな“好き”の証拠。
小道具:飴、スマホの待受、ヘアピン。
セリフ例:「ち、ちがっ…! でも…その、ありがと」
7. 記念日忘れからの回復デレ
ビート:怒りの沈黙 → 本音の共有 → 休戦の甘い条件 → さりげないスキンシップ(手だけ)→ 次回予告。
小道具:花一輪、手紙、リマインダー画面。
セリフ例:「…次は忘れないで。リマインダー、入れときなさい」
8. ライバル登場で焦りデレ
ビート:平静を装う → 視線が泳ぐ → 予定を確保する発言 → 正直な一言 → 指先タッチ。
小道具:スケジュール帳、カフェの予約、映画チケット。
セリフ例:「土曜、空けておきなさい。…わたしのために」
9. 深夜の通話デレ|声だけの距離
ビート:素っ気ない開始 → 間が増える → 囁きに移行 → 切り際の一言 → 翌朝の“既読即返信”。
小道具:寝息の環境音、充電ケーブル、目覚まし。
セリフ例:「…切ったら、寂しくなるじゃない」
10. 大事な場面で名前呼びデレ
ビート:苗字呼び固定 → 危機/成功の瞬間 → 名前呼び解禁 → 目を逸らして小声 → 次から自然に。
小道具:表彰状、完了ボタン、写真立て。
セリフ例:「…○○(名前)。…今だけ、特別だから」
シーン設計:ツン→デレの“橋”をかける3要素
要素 | やること | 例 |
---|---|---|
引き金 | 小さな出来事で防御がゆるむ | くしゃみ、袖をつまむ、視線が合う |
移行 | 声・表情・距離が変化 | 語尾が柔らかく、近づく、沈黙をはさむ |
余波 | 翌日の変化で読後感UP | 呼称変更、スタンプが増える、連絡が早い |
コピペOK:台本フォーマット(短編用)
【タイトル】(例)雨宿りと、袖の合図 【SE】雨音/傘に当たる音/足音 【導入】(通常)「傘?…別に、一人で大丈夫」 【橋】(歩幅が合う)(袖をつまむ) 【デレ】(小声)「…離れないで」 【余波】(翌日メッセ)「昨日は、その…ありがと」
ChatGPTプロンプト雛形(デレ瞬間の生成)
ツンデレ彼女がデレる瞬間の短編。舞台=放課後の図書室。
ツン理由=照れ隠し。引き金=くしゃみ。
5ビート(導入/橋/デレ/余韻/翌日の余波)。
合意と尊重の台詞を2回以上。脚本形式で。
チェックリスト(公開前)
- ツンの理由(照れ・恐れ)が明示されている?
- デレへの橋(合図・間・距離)を置いた?
- 翌日の余波が入っている?
- 相手への尊重・確認の台詞がある?
まとめ
ツンデレの魅力は、守りから解放へ移る“瞬間”の温度差にあります。今回の10テンプレとフォーマットを下敷きに、あなたのキャラクターが安心して心を開ける場面を丁寧に設計してみてください。必要なら、あなたの企画に合わせたカスタム案も一緒に作成します。
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