AIシナリオ作成の基本ステップ|初めての人向け完全ガイド

AI活用術

AIを活用したシナリオ制作の初心者向け手順

所要時間:初稿完成まで約1〜2時間|まずは短編から試して型を作るのがおすすめです。

生成AIが普及したことで、シナリオ制作はかつてないほど手軽になりました。しかし、「どの順番で進めればいいのか」「どこまでAIに任せてよいのか」が分からず、使いこなせないままの人も少なくありません。本記事では、AIを使って初めてシナリオを書く初心者のために、目的設定→キャラ設計→プロット→シーン分割→描写→会話→推敲までの基本手順を、実践的なプロンプト例とともに解説します。
まずは一本、完成まで通すことを優先し、繰り返し使える「型」を作っていきましょう。


1. 作品の目的とジャンルを決める【AI活用の第一歩】

出発点は「誰に」「どんな体験を」届けたいかです。AIに指示を出す前に、ジャンル・想定読者・掲載媒体を言語化しましょう。目的が固まるほど、AIは的確な提案を返します。

  • ジャンル例:青春、ファンタジー、ラブコメ、サスペンス、BL、ASMR台本
  • 目的例:公募応募、Web連載、音声作品、同人誌化、ブログ記事化

プロンプト例

ジャンル:ファンタジー
目的:ライトノベル公募用(40000字想定)
読者:10代後半〜20代
作品の方向性と主題候補を3パターン提示。各150字以内。

ポイント:方向性(明るい/ダーク)や読後感(爽快/余韻)まで指定すると、以後の提案がブレません。

2. 登場人物の基本設定を固める【キャラ設計】

人物は物語の駆動力です。名前・外見・性格だけでなく、弱点・恐れ・欲求・秘密・変化弧を入れるとドラマが自然に立ち上がります。

主要キャラ3名のキャラ表を作成:
名前/年齢/外見/口癖/価値観/弱点/恐れ/欲求/秘密/変化弧(前→後)/
対立軸/他キャラとの関係(A,B,C)を各80〜120字で。

ポイント:「変化弧」を最初から定義しておくと、クライマックスの判断が容易になります。

3. 粗いプロット(骨子)を作る

最初は粗くてOK。まずは全体像を素早く掴みましょう。

上記キャラ設定を用いて3幕構成のプロットを5案。
各案は「導入/対立/解決」を各100字以内で。

4. シーン分割で流れを可視化

章・シーン単位に分割して各シーンの目的を明確に。

プロット案3を7シーンに分割。
各シーンに「目的/衝突/結果/次へのフック/登場人物」を1行ずつ。

5. 舞台設定と世界観を厚くする

舞台:海辺の喫茶店/時間帯:夕暮れ
五感情報を入れて120〜160字で描写を3パターン。

6. 会話からテンポを決める

舞台:夏祭りの神社/幼馴染が再会
会話を7往復。各発話30〜60字。

7. 地の文と心理描写で厚みを追加

先の会話文に、視点:主人公で地の文を追加し400字に整形。

8. 第一稿を組み上げる

完成度より通読優先。欠落はコメントで残す。

9. 推敲とリズム調整

以下の本文を、語りの声は残したまま冗長表現を削除。

10. 梗概・あらすじを媒体別に整える

物語の要点:「主人公/目的/障害/選択/結末」。
120字/200字/400字で梗概を作成。

11. テンプレ化で再利用性アップ

ジャンル:[ジャンル]/舞台:[舞台]/主人公:[属性]
3幕構成で5案。各案は導入/対立/解決を各100字以内。

12. 「壁打ち相手」として使う

このキャラの「秘密」を軸に展開案を10個。
各案のメリット/デメリットを1行で。

13. 文体・形式変換で活用範囲を広げる

この場面を以下に変換:
(1) 脚本形式
(2) 音声台本
(3) Web小説用地の文強化版

まとめ

AIを使ったシナリオ制作は、目的の明確化工程の分解、そしてテンプレの反復がカギです。短編から流れを通し、勝ち筋の型を確立して長編へ進みましょう。

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